春は出会いと別れの季節、引越しをする人も多いですね。しかし、ペットにとって知りようのない引越しは『急に生活環境が変わる』という多大なストレスを抱える原因になります。
ペットの中には下痢や嘔吐、夜泣きなど病気や問題行動を引き起こす子もいるでしょう。
今回はペットと一緒に引越しをするなら、ぜひ覚えておきたい事についてお話していきます。
ペットと引っ越しする前に
ペットと一緒に引っ越しをするなら、当然考えなければいけない事も増えます。不要なトラブルが発生しないように、引っ越しを検討する段階から考慮すべき点について見ていきましょう。
ペット可の賃貸を選ぼう
ペットと一緒に引っ越すのであれば、当然ペット可の住宅を選ばなければいけません。しかし、中にはそれを守らずに引っ越しをして管理人に怒られてしまう人がいます。特に犬や猫などの大きな動物ではなく、ハムスターや文鳥といった「隠したらバレないのでは?」と思う小動物でのトラブルが多いです。
ペット可にしている賃貸の数は決して多くありませんし、バレないようにすれば……と思ってしまうのも無理はありません。しかし、ペット不可の賃貸もペット可の賃貸も、それぞれの理由があって条件を付けています。マンションなら他の部屋の人、一戸建てなら周囲の人、多くの人が暮らしている以上、守るべきルールやマナーが存在するのです。
隠れて飼っている事がバレれば、それ相応の罰則が生じます。管理人や不動産に事前に連絡して、その賃貸がペット可なのかどうかは必ず確認しておきましょう。
アレルギーの有無を確認しよう
今まで暮らしていた都道府県から離れる、もしくは現在住んでいる地域から遠い場所に引っ越す場合は、アレルギーの有無を確認しておくのが無難です。
自生している植物や発生する花粉など、地域や都道府県別にアレルゲンとなり得る物は変わってきます。例えば、関東と北海道では自生している植物も花粉の量や期間の長さも異なります。今住んでいる地域ではアレルゲンが無くても、引っ越し予定地にアレルゲンがあるかもしれないのです。
ペットの移動手段を考えておこう
人の引っ越しは自分で引っ越し先まで移動しますが、ペットの場合は『自家用車や新幹線で一緒に移動』『引っ越し業者に依頼する』『輸送業者に依頼する』この3つの移動手段があります。どれがおすすめというよりは、それぞれメリットとデメリットがあるため、自分のペットや引っ越し先に合わせた移動手段を選びましょう。(※特定動物や畜犬は公共交通機関を利用する前に届出が必要な場合があります。事前に確認しておきましょう。)
・自家用車 依頼の手間がかからず、ペットの負担も最も少ないです。ただし、長距離移動の場合は車の揺れもあってペットの体調不良を招く危険性があります。そのため、基本的に短距離~中距離の移動手段として有効です。
・新幹線 規定の手回り品料金(290円)を支払えば、飼い主さんとペットで新幹線を利用できます。ただしペットは長さ70cm以内、縦・横・高さの合計が90cm以内のキャリーバッグやケースに入れる必要があります。条件サイズが小さく、大型犬は乗せられない可能性があるのでご注意ください。なおペットのための特別なスペースは新幹線車内にありませんので、ペットの入ったキャリーバッグもしくはケースは、自分の膝か・自席のテーブル・荷物置場に置く必要があります。
・引っ越し業者に依頼 トラックや航空便など、長距離移動でも負担がかかりにくい交通手段で運んでくれます。ただし、業者によってはペットの種類に制限をかけていたり、追加料金がかかります。
・専門の輸送業者に依頼 基本的には引っ越し業者と同じ感覚で依頼できます。こちらは専門で行っているため、珍しいペットや輸送が困難なペットも引き受けてくれる業者が多いです。ただし、料金が高い傾向がある他、自分で探す手間がかかります。
引っ越しが完了したら届出を提出
無事に引越しが済んだとしても、それで終わりではありません。新しい自治体に引っ越す場合は、交付に必要な手続きがあります。
特に犬の登録住所の変更は可能な限り急いで行うようにしましょう。
ペットの登録住所を変更しよう(犬の場合)
犬の引越しは『狂犬病予防法』のため旧居の場所の役所と引越し先の役所で現在登録している住所を新しい住所へ変更しなければいけません。また、同じ市区町村内での引越しも登録事項変更届を提出する必要があります。近場に引っ越すからといって忘れないようにしましょう。
・犬の住所変更の方法 1,旧住所の役所又は保健所で届出を行う 2,新住所の役所又は保健所で登録住所の変更と鑑札を受け取る
・必要なもの 『登録事項変更届』『旧住所の鑑札』『注射済票(既に注射済の場合のみ)』
かかりつけの動物病院を探そう
飼い主の中には、かかりつけの獣医師を見つけている人も多いです。もし引越し前からお世話になっている動物病院や現在治療している病気がある場合は、新住所から近い動物病院を見つけましょう。特に現在治療中のペットなら、治療の引継ぎが出来るように紹介状を作ってもらう方がスムーズです。
紹介状の作成は時間や費用が掛かる事も多いため、基本的には早い段階で依頼しておくのが無難です。紹介状がない、かかりつけの獣医師がいないという場合は近場の病院だけでもひとまず見つけておきます。その際はマップや口コミサイトのレビューを参考にしてみましょう。
また、現在服用中のお薬がある場合は病院から少し多めに処方してもらうと、新しい病院を探すまでの間に服用できます。
飼い主がすべきペットのストレス対策
新しい環境はワクワクしますが、ペットも同じとは限りません。それ以上に不安な事も多いです。飼い主としてペットのために出来ることを探しましょう。
動物は環境の変化に弱い
ペットは引っ越しの時、多大なストレスを抱えるというのは冒頭で触れた通りです。人間ももちろん引っ越しした段階ではストレスを抱えますが、ペットの場合は『知らない間に引っ越し』した上に『今までの環境とガラリと変わる環境』に連れて行かれたわけですから、精神的な負担は比べ物になりません。
ペットのために行動するなら、まずはこの事実をしっかりと意識しましょう。引っ越しはあくまで人間の都合によって行われるものです。飼い主として、今度はペットの都合のために動いてあげてください。
環境に慣れるまで一緒にいよう
ペットにとって慣れない環境で生活するのは大変なストレスです。一般的に新しい環境に慣れるには3ヶ月程度は必要だと言われていますので、少なくてもその間は可能な限りペットと行動を共にした方が良いでしょう。仕事はともかく、自分だけの時間はペットのために使ってあげてください。
また、夜はペットから見える位置で寝る、もしくは一緒に寝るのが好ましいです。夜は動物にとって最も危険な時間帯、ペットの中には怖くて眠れないという子も多く、夜泣きをしてしまう原因にもなります。
新しい環境は不安がいっぱい
新しい環境は良くも悪くも変化を与えるもの。人間にとっては期待と不安が入り混じる一大イベントと言えるでしょう。しかし、ペットにとっては知らないうちに環境が一新し、部屋や周りの景色が急に変わった状況です。そんな環境下におかれたペットの精神的負担は、我々が想定する以上なはず。
だからこそ、飼い主として出来る限りのサポートをしなければなりません。なるべく一緒にいる、スキンシップを取るだけでもペットは安心します。引越し直後は色々とゴタゴタするかもしれませんが、ちゃんとペットの不安を取り除くことも忘れないようにしたいですね。