猫と言えば、のんびり日向ぼっこしながら過ごしているイメージがあるのではないでしょうか?しかし、実は私たちが思っている以上に猫は繊細な動物。今まで一匹で生きてきた彼らは、周りの環境に敏感でなければいけなかったのです。
飼い猫になった今でもその本能は残っており、部屋の些細な変化や人の声にも反応してしまいストレスの原因になります。
今回は猫がストレスを抱える原因やストレスサイン、効果的なストレス解消法について解説していきます。
猫がストレスを抱える原因
猫は気まぐれな性格としても知られているように、しばしば自分の体調や気分を優先して行動します。もっと猫と仲良くなりたいからといって執拗に構いすぎていると、かえって嫌われてしまうことも……。
ここでは猫がストレスを抱えてしまうよくある原因について解説します。
猫を取り巻く環境
飼い猫にとって、自分の住んでいる家は唯一のテリトリーであり安心できる居場所です。そんな家の日常が揺らぐと、当然猫はストレスを抱えてしまいます。知らない人が急に訪問したり、部屋を模様替えしたり……。私達が普段何気なくやっている事も、猫にとっては知らない未知の出来事なのです。特に繊細な子は愛用している食器が変わったり、食事の時間がいつもよりも早い(遅い)だけでもストレスの原因になります。
また、猫を取り巻く環境はなにも室内だけではありません。誰とも協力せず、一匹で生きてきた歴史を持つ猫は注意力や警戒心も人一倍です。外の車の音や話し声にも敏感に反応する子もいます。特に都会は音と光に囲まれていますので、これから猫を飼いたいという人は周りの環境にも気を配りましょう。
飼い主の行動でもストレスが?
飼い主に悪気がなくとも、無意識のうちに猫がストレスを感じてしまう行動をしているかもしれません。特に愛猫家や猫を飼い始めた段階の飼い主に多いのが過度なスキンシップです。リーダーを決めて集団で暮らしている犬と違い、猫は単独でいる事を好みます。
もちろん猫にだって甘えたり、構ってほしい時もありますが、一日中そんな気分ではありません。むしろ、ほとんどの時間を一匹で過ごす事の方が多いでしょう。過度に構わず、猫が擦り寄ってきたらスキンシップを取るよう心がけてください。
また、飼い主やご家族が不意に大きな声を出したり、急に動き出したら猫も「何ごと!?」と過敏に反応してしまいます。もし猫に用事がある場合は、猫の死角にならないところで優しく呼んであげましょう。
去勢・避妊手術をしていない場合は発情期かも
飼い猫が去勢・避妊手術をしていないなら、発情期からくるストレスも原因の一つになります。特にオス猫は発情したメス猫につられて発情し、他のオス猫や人に対して攻撃することもあるため大変危険です。とは言え、無理やり抑えつけても逆効果。多大なストレスを招くことになるでしょう。
ではどうすればいいのか、答えは簡単で【繁殖させないなら手術する】この一言に尽きます。そもそも発情は猫の本能であり、自分自身でコントロールできるものではありません。抑えてもストレス、抑えなくてもメス猫と交尾できなくてストレスになります。猫のために早めの手術を検討しましょう。
猫のよくある3つのストレスサイン
人間や猫にとってもストレスはあらゆる病気の引き金になるほど危険なもの。猫がストレス状態にならないようにするのが最善ですが、万一に備えてよくある3つのストレスサインを覚えておきましょう。
食欲不振
人間はストレスを抱えていると、お腹が減っていてもご飯を食べる気になれませんよね?それと同じで、猫もストレス状態だと食欲不振になる傾向があります。また、逆に過度に食欲が増える場合もあり、特に飼い主が気づきにくい水の暴飲には注意が必要です。
過剰に身体を舐める
猫はもともと綺麗好きで、よく舌で毛づくろいをします。グルーミングとも呼ばれるこの行動はノミやダニの排除や気化熱による体温調節も兼ねている行動ですが、皮膚が爛れるほど過剰に身体を舐めている場合は、ストレス状態になっている可能性が高いです。
夜鳴きや走り回る
本来猫は夜行性であり、むしろ夜の方が活発になりますが、飼い主に合わせて対応する柔軟性も持ち合わせています。普段は大人しいのにも関わらず、夜に大きな声で鳴いたり走り回る場合はストレスを抱えているかもしれません。
猫にとって効果的なストレス解消法
猫は繊細な動物であることが分かったところで、いよいよストレスを解消するために用意しておきたいグッズや、意識したいことについて解説していきます。
ストレス解消用のグッズを揃える
我々人間がテレビやゲームでストレスを発散させるように、猫も暇つぶしやストレス解消用のグッズが必要です。特に猫はドッグランや散歩など、外で楽しむ犬とは違って室内で過ごすことがほとんどですし、部屋で退屈な時間を過ごさせるわけにもいかないでしょう。猫が遊べるグッズはたくさんありますので、猫の性格に合わせた物を選びましょう。
具体的には、キャットタワーや爪とぎ用のグッズ、猫じゃらしなど狩猟本能を刺激するおもちゃがおすすめです。特に爪とぎは猫の本能からくる行動でもあり、グッズを買っていないと壁や家具を使って爪を研ぐこともありますので、早めの購入を検討しましょう。
長期間の留守番は避ける
猫だけの話ではありませんが、基本的にペットを飼うのであれば、長時間一匹だけの時間を作ってはいけません。猫にもしもの事があっても気づけないですし、そうでなくとも誰もいない空間は多大なストレスになります。とはいえ、ペットホテルに預けるという選択肢もあまりおすすめできません。
猫は些細な室内環境の変化でも、ストレスを抱えてしまう生き物です。ペットホテルに連れていくくらいなら、ペットシッターを雇って自宅でお世話してもらった方が良いでしょう。ただし、知らない人がお世話する点を考慮すると、これもあくまで緊急手段として見たほうが良いです。旅行の際はペット可のホテルを選ぶなど出来る限りの配慮をしてあげましょう。
多頭飼育の場合は関係に合わせた配慮を
猫が一匹だけなら、飼い主や家族といった人間と猫だけの空間で過ごせます。しかし、他に犬や別の猫と生活する、いわゆる多頭飼いをする際はある程度の配慮が必要になります。あまり仲が良くない、警戒している時はもちろんですが、仲が良い場合でも自分だけの時間を過ごせる空間を確保してあげてください。
特に繊細な猫はベッドの配置やトイレの場所が変わったり、共用だったりするだけでもストレスの原因になります。もし他のペットたちとケンカするようであれば、部屋を別に用意して、距離を空けながら飼育する事も考えておきましょう。
猫の気持ちを汲み取りながら一緒に過ごそう
猫は孤独が好きというわけではありません。寂しい時は甘えますし、暇な時は構ってほしそうに寄ってきます。ただ、犬とは違ってその頻度が少ないだけです。猫と仲良くするというのは、スキンシップだけでは図れないコミュニケーションをしていく必要があるでしょう。
甘えん坊の猫なら比較的仲良くなるのも早いですが、警戒心の強い猫は無理に撫でてはいけません。初めのうちは同じ空間で一緒に過ごし、目線があったら目を細める(猫が敵意が無いと示すサイン)など、とにかく猫を刺激しないようにします。
このように、猫が何をしてほしいのか、どんな性格でどんな生活をしたいのかを汲み取りながら、お互いにとって居心地の良い理想のペットライフを築いていきましょう。