寒い冬を乗り越える!寒がりな愛犬との暮らし方対策

コラム

犬は一見、モフモフしている体毛に覆われているため寒さに強いように思いますよね?確かに寒さに強い犬種も多いですが、一方で寒がりな犬種も少なくありません。そんな寒がりな犬を飼いたい時、どのように対策をしたらいいのでしょうか。

この記事では、寒さに弱い犬たちの紹介と、寒い冬を乗り越えるための方法について解説していきます。これを読んで、寒さに負けず快適な暮らしを犬と共に送りましょう。

寒さに弱い犬たち

まずは寒さに弱い犬たちの特徴について解説していきます。寒さに弱い犬種を一つ一つ上げていってはキリがありませんが、コートの種類や飼い方など総じてある一定の特徴や傾向はあります。犬種というよりも、その特徴や傾向を知っておいたほうが覚えやすいです。

シングルコート

シングルコートとはオーバーコート(トップコートとも)のみしかない被毛のことです。また、勘違いされている方も多いですが、ロングコート=ダブルコートではありません。ロングコートだからといって、寒さに強いなんてことはないので間違わないようにしましょう。

シングルコートは抜け毛が少ないため換毛期のお手入れが簡単で、初めて飼う人でも気軽にお世話できる一方、温帯地域出身のため寒さに弱い犬種でもあります。モフモフモコモコした、いかにも暖かそうな格好をしている犬種も多いため、見た目に惑わされないようにしましょうね。

日本で人気のシングルコートは主にトイプードル、マルチーズなどが挙げられます。

幼犬や老犬

なんとなく想像が付きますが、被毛やサイズ、犬種に関わらず幼犬や老犬は寒さに弱いです。生まれた時や幼犬の時は暖房に気を使っていても、老犬になるタイミングが分からずに寒さ対策が出来ていなかったというケースが稀にあるため、自分が飼っている犬種の年齢は絶対に覚えておきましょう。

一般的に小型犬や中型犬は6歳前後、大型犬は8歳前後から老年期に入ると言われています。介護も含めて、幼犬の頃とは違ったサポートもあるため、事前に知識を蓄えておくことも大事です。犬が老年期に入ったら、防寒グッズや暖房器具などは改めて見直してみましょう。

小型犬

小型犬は身体が小さいため芯まで冷える時間も短く、寒さに弱い犬種が多いです。これは、理由を話せば少しややこしいお話になりますが、犬が我々と同じ恒温動物であるため。

犬も含めた恒温動物は体内で熱を作ることで体温を上げ、体表から熱を放出することで体温調節を行います。この時、熱の生産力は体重に比例し、熱の放出量は体表面積に比例します。簡単に言えば、体重が重いほど身体は温まりやすく、体表面積が大きいほど冷えやすくなるわけですね。

身体が小さい動物は体重も軽いため、熱を生成する量が小さく、結果として寒がりになるというわけです。ダブルコートをもっている犬はその限りではありませんが、チワワなど一部寒さに弱いダブルコートの犬種も存在します。可愛らしく、またお世話もしやすいため人気な小型犬ですが、寒さ対策は忘れずに。

室内犬

どんなに寒さに強い犬種でも、長年温かい家で過ごしているとそのうち寒さに弱くなります。特に、もともと寒さには強いのにファッション目的で服を着ている犬はその傾向がより強くなるため、時には脱がせてあげましょう。

寒さに強い犬たち

次に本記事のテーマとはやや逸れるのですが、反対に寒さに強い犬たちもご紹介します。と、いうのも寒さに弱い犬たちは暑さに強く、寒さに強い犬たちは暑さに弱い傾向が強いため、寒さに強い犬たちを知っておかないと必要以上に温めてしまう恐れがあるため。

これからご紹介する犬たちは寒さに耐性を持っているため、冬季でもそこまで気温に敏感になる必要はありません。

ダブルコート

先程はシングルコートについて解説しましたが、ダブルコートはその逆でオーバーコートとは別にアンダーコートもある2重構造な被毛のことです。

シングルコートは太く大きな体毛しかないのに対し、ダブルコートはその周りに細く細かい体毛が生えており、それが寒さに強い秘訣です。寒くない夏頃にアンダーコートを脱ぎ捨て、冬になったらまた生えてくるため、暑すぎるということもありません。

ただ、換毛期にはこのアンダーコートが沢山抜ける上に、こまめなブラッシングを心がけていないとすぐ毛玉ができちゃうことも。それでも、寒さに強くなるために進化した結果だと思うと、なんだか頼もしく見えますね。

日本で人気のシングルコートは主に柴犬、ダックスフンド、チワワなどが挙げられます。

中〜大型犬

身体の小さな小型犬は寒さに弱い犬種が多いことは先程お伝えしたとおりですが、反対に身体の大きい中〜大型犬は寒さに強い犬種が多いです。これは同じく前述した恒温動物の体温調節のお話が関係します。

動物という生き物は全長が仮に1.5倍になった時、体重は1.5の3乗増えるのに対し、体表面積は1.5の2乗しか増えません。つまり、全長が大きくなるにつれて、体重あたりの体表面積が小さくなっていきます。熱生産量は体重に比例して、熱放出量は体表面積に比例しますので、熱を沢山作りながらも熱を放出しにくい身体になるわけですね。

そのため、中〜大型犬は寒さに強いですが、熱を逃がしにくいため暑さに弱いです。

寒い地域で生まれた犬種

もともと寒い地域で生まれた犬種は、上記のダブルコートである事も多く、全体的に寒さに強くなります。代表的な例を挙げると、ロシアのシベリア地方で生まれたシベリアンハスキーや、日本で生まれた秋田犬などが当てはまります。

寒がっている犬のサイン

犬も生き物である以上、我々と同じく寒がっている時は特有の行動を行います。犬は人間の言葉を話せないため、飼い主様がそのサインを見逃してしまわぬようにしましょう。

ここでは、犬が寒がっている時に行う行動について解説していきます。これらの行動をしていたら、犬が寒がっている可能性が高いです。

身体を丸めて動かない

冬場は大抵の動物が行う行動ですが、犬の場合は足と頭をお腹に近づけ、丸まってなるべく動かないようにします。これは、表面積を小さくすることで、外部の冷気を取り込まないようにし、かつ身体から熱を逃さないようにするため。

また、同じような行動として、飼い主様に寄り添って丸まる時もあります。

ブルブルと小刻みに震えている

犬も人間も冬はよく身体をブルブルと震えさせていますが、これはシバリングというもので、全身の筋肉を小刻みかつランダムに震えさせることで熱を生成する行動。言い換えれば、このシバリングをしている時は寒がっている時です。

水分をあまり取らなくなる

これも人間と同じくですが、水分を取らなくなります。冬は喉が乾きにくく、また冷たい水を飲むことで体温が下がってしまうためですが、実はこれは『かくれ脱水』に繋がる非常に危険な状態です。

実は冬は乾燥によって夏と同じくらい水分を蒸発させています。そのまま放置すると脱水症を引き起こす事にもなるため、運動させたり室温を上げるなどの対策をする必要があります。

寒さに弱い犬の飼い方〜室内編〜

ここからは具体的に寒さに弱い犬を飼う時に意識してほしい事について解説していきます。まずは室内環境から。今ではほとんどの犬が室内犬です。快適な室内環境を整え、犬にとって理想の状態を維持しましょう。

理想の室温と湿度

犬が快適に暮らせる最適の室温は20度程度、湿度は40〜60%ほどと言われています。冬場はこれを目安に、暖房器具や加湿器で調節しましょう。ただし、室温に関しては暖房器具のセンサーの精度によって設定温度の通りに調節できないこともあります。なるべく温度計や湿度計を別で用意して、より正確に測ることが大切です。

適温だとしても湿度まで拘らない人もいますが、それはNG。熱というのは湿度の低い方へ流れていくため、断熱性の低い家だと外へ流れてしまいます。加えて、湿度が低い…つまり水分が少ないと体の熱は空気に奪われて体感温度が下がります。ちゃんと湿度も管理しましょう。

いくら室温や湿度が適正だとしても、部屋の場所によって感じ方は変わります。例えば、陽の光が当たる場所では当然暖かく、窓の近くは冷気が入ってくるため寒く感じます。また、暖かい空気は上に移動するため、四足歩行の犬にとっては室温ほど体感温度は高くありません。

目安はあくまで目安。適温にしつつ犬の様子も考慮して、適宜調節するのが最適です。

毛布の掛け方

犬用の毛布やブランケットを用意しておけば、犬も寒くなった時に勝手に潜って暖を取ります。毛布は身体に掛けても暖かいですが、それとは別に床に敷けるマットタイプも用意しておくと、地面からの冷気を防いでくれるためより暖かく感じます。

また、一口に毛布といっても用途によってそれぞれ適切な種類があります。噛み千切られないように耐久性を重視したもの、ベットにも使えるよう触り心地を重視したもの、ゲージを覆うためにひときわサイズの大きいものなど、使い道によって選べると良いですね。

因みに、毛布やブランケットに飼い主様の匂いを付けておくと、犬が安心します。集団生活が基本である犬は、基本的に一人になるのを嫌います。それでもお留守番する時もあるかと思いますので、時間がある時は犬と一緒に毛布で暖まるなどして匂いを付けておきましょう。一人になった時も安心してお留守番できるようになりますよ。

暖房器具の注意点

暖房器具の中でも、火を使うストーブを使用する際は注意が必要。動き回って遊ぶ犬に当たって怪我をしたり、火傷する恐れがあります。また、コード付きの暖房器具も、噛み千切られないように配慮しましょう。

こたつは火を使いませんが、密閉した空間を30度程度の高温で暖めます。火傷はもちろんですが、なにより怖いのはこたつで寝てしまうこと。汗が流れても体温が変わらないため、脱水症になる上、低温火傷の危険も

これらの暖房器具を使用する際は犬の行動に注意しつつ、外に出る時は必ず電源を切りましょう。

寒さに弱い犬の飼い方〜散歩編〜

家の中の環境を整えたところで、次は冬場の散歩について解説していきます。春夏秋冬、いかなる季節でも身体を動かさなければ、健康的な生活は送れません。それは犬でも人間でも同じです。しっかりと寒さ対策をして、安全で楽しい散歩をしましょう。

冬も散歩は必要不可欠

「冬はうちの子も寒そうだし…散歩行かなくてもいいかな」と思ってしまう飼い主様も多いでしょう。しかし、犬も人間も寒いことを理由に動かないようになってはいけません。それに寒さ対策さえきちんとしておけば、問題が起きることはありませんよ。

それこそ、北海道の冬ですら犬を散歩させている飼い主様は沢山いますし、犬も元気に歩いています。犬の健康を考えれば、散歩させない方が体調を悪くしたり肥満になったりするリスクの方があり危険です。

冬用の防寒具を着させる

寒さに弱い犬でも、防寒具を着させれば充分な対策になります。ペットショップやホームセンターには毛糸のセーターやダウンジャケットなどの防寒具が販売されているので、冬になる前に購入しておきましょう。

また、雨天時でもレインコートを着用していれば基本的には問題ありません。他にも、ブーツ類を履けば雪にも対応できます。ただし、無理だけはさせないようにする事が絶対条件です。犬の体調や気温を考慮して、散歩時間を短くするなど調節しましょう。

散歩するときの注意点

当たり前ですが、冬の外は寒く家の中は暖かいです。暖かい室内から急に寒い外に散歩しに出かけると、温度差でダウンしたり気管支を痛めてしまうため、廊下や玄関などで軽く身体を動かさせて身体を温めましょう。

外に出たら、まずはゆっくり歩いて犬の様子を見ながらペースを上げていきます。散歩好きな犬の場合、玄関から急に走ってしまうこともありますが、寒い環境での急な運動は肺に負担をかけてしまうため注意してください。

また冬は暗くなるのも早いです。特に雪が積もるような地域の夜は車や電灯のライト以外はほとんど真っ暗です。犬は勿論ですが、飼い主様も周りには注意して散歩してください。

散歩から帰ってきたらケアを忘れずに

散歩から帰ってきたら、ケアを忘れずに行いましょう。防寒具は脱がせて、もし身体が濡れているなら乾かす必要があります。乾いたタオルで水分を拭き取り、ドライヤーを使ってしっかり乾かしましょう。

また、鼻や肉球は乾燥しやすい部位です。外気に触れて乾燥しているため、クリームやジェルを塗って保湿してあげましょう。

冬に発症しやすい病気ってある?

寒さに強い弱い限らず、特に冬に発症しやすい病気は多いです。ここでは、飼い犬が冬にかかりやすい病気について解説していきます。

さて、では具体的に冬に注意しておきたい病気や疾患とはなんでしょうか?下記にまとめてみました。

・泌尿器関係
オスの犬は特に尿道が長く、特に注意が必要です。また、メスも膀胱炎にかかりやすい時期なため、合わせて注意を。

・関節関係
人間も冬はよく関節に痛みがあるなんて事が多いですが、動物も同じ症状が発生しやすいそうです。

・呼吸器関係
冷たい空気を吸うことで咳を誘発し、結果として呼吸器系統にダメージが出やすいとされています。

さらに、このような病気や疾患が現れやすいのにはちゃんとした理由があります。これについても見ていきましょう。

・冷たい空気を吸うことで喉を刺激しまう
冬は空気が乾燥することで、粘膜の働きが弱くなり、細菌やウイルスに対する抵抗力が落ちてしまいます。

・冬が大好きなウイルスが多い
新型インフルエンザが冬に流行しやすいように、基本的にウイルスは低気温低湿度を好みます。

・水を飲む量が減る
先程も解説しましたが、冬は喉が乾きづらく、汗も出ないためかくれ脱水になりやすいです。そのまま尿があまり出ない→結果として泌尿器系統に負担がかかってしまうという流れができてしまうようです。

・運動不足になってしまいがち
冬は人間も犬も動かないで家でゴロゴロしたいですよね。しかし、運動不足は様々な疾患や病気につながります。

これらの事に注意し、病気や疾患にならないようにしましょう。

冬は寒さに弱い犬にとって辛い季節…しっかり対策しよう

寒い冬は人間も犬もできるだけぬくぬくと過ごしたいものですが、健康のためにもそうは言ってられません。室内環境をしっかり整えて、散歩に行く時は防寒具を忘れずに、それだけで寒さ対策としてはバッチリです。

まだまだ寒い時期は続きますが、寒さに負けない健康的な生活を送りましょう!