新型コロナウイルスはペットにも感染するの?ペットと自分のためにできること

コラム

新型コロナウイルスの影響で自宅にいる期間が多くなり、犬やネコに癒やしを求めてペットを飼うお客様が増えています。でも実は、ペットにも新型コロナウイルスに感染する危険性があるのはご存知でしょうか?

ペットだって大切な家族の一員、大好きなペットのために新型コロナウイルスとの関係についてよく理解する必要があります。

そこで今回は、コロナとペットの関係や感染しないように注意することをご紹介していきます。しっかり覚えて、大切なペットとご自身の体を守りましょう!

新型コロナウイルスとペットの関係

まずはじめに、コロナとペットに関する基礎知識をご紹介していきます。「周りでコロナに感染したなんて話を聞かない」なんて安心してしまってる人もいるかも知れませんが、実はそうではありません。ペットのコロナ感染事例は報告されていますし、動物から人には感染しないという確証はないのです。

意外と知られていない関係性について、ちゃんと勉強して正しい知識を身に着けましょう。

ペットにも新型コロナウイルスは感染する

まず大前提ですが、ペットにも新型コロナウイルスは感染します。日本ではまだ馴染みが薄いですが、海外では深刻な問題となっており、研究チームによる調査が行われているほど。しかも、ペットのみならず、動物園でトラやライオンに陽性反応が発見されたという事例も出ています。

感染した動物のほとんどが軽度の症状だったり無自覚だったとの報告が多い一方、少数ながら重症だった事例が存在しているのも無視できないポイント。

全体で見れば感染事例が少ないことやニュースであまり報道されないこともあってか、意外とこの事実を知らない人は多いです。ペットや動物にも感染すること、まずはこの事実を知っておく必要があります。

ネコは比較的新型コロナウイルスに感染しやすいという報告も

犬や他の動物にも感染事例はあるのですが、それらと比較してもネコの感染事例は多いとの情報も。

これについて、カナダ東部に位置するオンタリオ州のゲルフ大学の研究チームが、新型コロナウイルスに感染していた時期がある人の家庭で飼われている犬とネコに抗体検査を実施しました。

その結果、48匹のネコの内の実に67%が陽性反応を示したことが明らかになりました。また、別の検査では、実験室内のネコからネコへの感染も確認されています。

ネコの感染状況について、ほとんどのネコが軽度の症状や無自覚ではありましたが、一部呼吸器症状や消化器症状が見られたとの報告もされています。

同時に犬に関しては明確な症状が見られていないとの情報もあり、このことからネコは新型コロナウイルスに感染しやすく、また重症化するリスクもやや高いことが明らかになっています。

ただし、ここで注意してほしいのが、「だからといってネコ以外が安心というわけでは無い」ということ。例えば、先程のゲルフ大学での調査では犬54匹に対して48%に陽性反応が発見されましたし、その他でも犬が感染したという報告も少数ながら確認されています。

あくまでネコは他の動物と比較して感染しやすいだけであるということを忘れないでください。

人からペットへの感染事例がほとんど

ペットたちは一体どこから感染してしまうのか、実は飼い主様からの感染事例がほとんどだと言われています。残りの感染経路が不明なケースは、散歩中に感染者のツバを舐めたり、同じく散歩中の人から触れられて感染したのではないかとの意見も。

また、ペット自身が空気感染した事例やペットからペットへ感染したという事実は確認されていません(上記のネコからネコへの感染を除く)。

このことからも分かる通り、現状は飼い主様が付き合い方に注意しておけば、ペットが新型コロナウイルスに感染するケースを大幅に減らすことができます。後に詳しく解説しますが、過度なスキンシップや散歩中のペットの動向には気をつけましょう。

ペットから人への感染事例はない

人からペットへの新型コロナウイルスに感染した事例はありますが、一方でペットから人への感染事例は今のところ報告されていません。ただし、この理由は「人から人への感染が容易に行われている現状では、ペットからの感染であると確認するのが困難」だからとする研究者の意見もあり、依然として油断できる状況ではありません。

またペットではありませんが、オランダのミンク農場でミンクが集団感染した際にはミンクから人への感染の可能性がある事例が報告されています。もしこの可能性が事実だったとしたら、少なくても動物から人へ感染する恐れがあるということになります。

まだペットから人へは感染しないと断定できるわけではありませんので、陽性反応が確認された際には不用意な接触は避けたほうが良いでしょう。

ペットが新型コロナウイルスに感染しないように注意すること

新型コロナウイルスとペットの関係についてご理解いただけたところで、今度は実際に感染しないためにはどのようにしていけば良いのかをご紹介していきます。

飼い主様ももちろん覚えていてほしいですが、飼い主様のご友人や自宅の周辺の人がペットを飼っているなんて人もいざという時のために覚えておいて損はありません。

「自分は無関係だから」とは思わずに、飼い主様に配慮してペットも周りの人も安全に過ごせるような環境作りをしていきましょう。

散歩中はペットから目を離さない

ペット…特に犬を飼っている飼い主様たちにとって、コロナ禍での散歩は色々不安があるかと思います。もちろん、犬の健康にとって散歩は必要不可欠なものですし、飼っている以上はどうしても散歩させる必要があります。

そこで気をつけていてほしいことが一つ、必ずペットから目を離さないでください。

さきほども少し書きましたが飼い主様以外の人からの感染も十二分に考えられますし、それが本人でなくても唾液から感染する可能性も考慮しなければいけません。新型コロナウイルスは72時間感染力を維持できるとも言われており、特に公園や遊歩道など人通りがある場所を散歩する際は目を離さずに近くにいるようにしてください。

また、散歩中に他の歩行者がペットに触れようとした際はきちんと断りましょう。

不必要な接触は控える

ネコや小型犬などを飼っている飼い主様の中には、いつも一緒に寝ているなんて人も多いかと思います。ですが、これまでの新型コロナウイルスの感染事例を考慮すると、現状は控えたほうが良いでしょう。

実際に、カナダの調査では「飼い主様と一緒にベッドで寝るペットは、飼い主が新型コロナウイルスをうつしてしまうリスクが特に高かった」との報告も出ています。また、自身が感染した際、自宅療養や常にベッドにいる寂しさや孤独感から無意識にペットとの接触が増えてしまう可能性も示唆されています。

たとえどんな状況でも、ペットの安全のために、不必要な接触や一緒に寝るなどの行為は控えましょう。それがご自身の、そしてペットの安全に繋がります。

自分に陽性反応が出たらペットはどこかに預ける

PCR検査などで陽性反応が見られた場合、病院や宿泊施設または自宅療養されることになりますが、この時ペットへの感染を防ぐために一時的にでもペットを預けられる場所を探すことをおすすめします。

ペットホテルやご家族、友人など信頼できる場所を事前に確認しておくといざというとき安心です。また、どうしても預けられる場所がなかった場合はかかりつけの動物病院で相談するようにしましょう。

なんらかの事情で預けられる場所が見つけられなかった場合、とにかくペットとの距離を置くことが大切です。ペットには可愛そうですが、安全のためスキンシップは避けて餌やりなどどうしても必要な行為のみに絞ってください。

ペットが重症化した時のみ動物病院へ

ご自身が陽性反応だった場合や不安だからといった事情でペットにも抗体検査を受けさせるのは控えましょう。ペットに新型コロナウイルスが感染した場合、多くは軽度の症状や無自覚で済むというお話をしましたが、その後問題なく自然治癒されていくという結果がでています。

しかし、新型コロナウイルスに感染した状態で動物病院に行くのは、かえって他のペットに感染を広げてしまうリスクが生じてしまうのです。むやみに動物病院には行かず、ペットが重症化した場合のみ連れて行くようにしましょう。

ペットと新型コロナウイルスQ&A

ここからはペットと新型コロナウイルスの関係の中でも、特に起こりえそうな状況をQ&A方式で解説していこうと思います。特に、最後の“ペットを預かる側の視点”は覚えておくといざ「預かって欲しい」と頼まれたときにも安心です。

Q1 ペットを預けるときに必要な準備は?

「友人宅にペットを預けることになった」など、自分がペットを飼っていることが分かっている状態でも友人は飼い主様と違ってペットのことを全て理解しているわけではありません。

そこで、ペットについての情報をノートなどにまとめて、預ける際に渡しておくと、その後のやりとりがスムーズになります。特に記載しておいて欲しい情報を下記にまとめましたので、参考にしてください。

・ペットの名前、性別、性格などの基礎情報
・健康状態、去勢手術の有無、かかりつけの病院などの体調情報
・嫌がること、喜ぶこと、趣味趣向などのペットの機嫌に関わる情報
・その他ペットのための注意事項

これらをまとめておくと、友人が困惑することなく対応できるでしょう。また、ペットを飼育している時の道具(首輪、遊び道具など)も一緒に持っていくことも忘れずに。

Q2 犬の狂犬病ワクチンはいつ打てば良いの?

原則、飼っている犬の狂犬病ワクチンは毎年4月1日から6月30日の期間中にに打たなくてはいけません。しかし、コロナの関係で打てずにいて、どうしようか悩んでいる人もいるのではないでしょうか?

そんな人達に朗報なのが厚生労働省から狂犬病予防法施行規則の一部を改正する省令が公布されたということ。

令和2年から、新型コロナウイルスによる影響関係のやむを得ない状況(緊急事態宣言や動物病院での3密防止など)で6月30日までに狂犬病ワクチンが打てなかった場合、該当状況が解消された後に12月31日までに狂犬病ワクチンを打つことで該当期間内に打ったとみなされるようになりました。そして、令和3年現在でも同様の処置が行われています。

これにより、7月以降でも予防接種が可能となりましたので、現在までにワクチンを打てていない人は状況が解消され次第すみやかに予防接種を受けてください。なお、この省令は緊急時の対処であり、意図的に接種期間を引き伸ばす目的ではありません。重ねて申し上げますが、状況が解消され次第すみやかに予防接種を受けるようにしてくえださい。

Q3 感染した人のペットを預かることになった。なにか気をつけることは?

これは、飼い主様ではなくなんらかの事情でペットを預かる側になった人の視点です。ペットを預かる際、気をつけて欲しいことは以下の通りです。

・感染した人と直接会わない。やむをえず会う場合はできる限り接触しないこと。
・ペットには極力触れず、お世話をする際はマスクと手袋を着用する。
・お世話をする前とした後は手指を消毒すること。
・隔離期間は、最低でも14日間以上が望ましい。

ペットを預かる際はこれらのことに注意しましょう。

ペットも飼い主様も新型コロナウイルスに感染しないことが一番!

ここまで、コロナとペットの関係や注意してほしいことなどを記載してきました。これを
読んだ人の中には、色々注意するのがやや面倒だと思ったり、ペットと触れ合えなくて寂しいと思う人もいるでしょう。

しかし、どんな事情であれ大切なのは自分とペットが健康であること。新型コロナウイルスに感染せず、感染させないことこそが重要であり、そのためには自分にできることをしていくことが最善です。

苦しい時こそ、身の回りの安全のために行動し、みんなで乗り越えて行きましょう!